スマートフォンの月々の料金を節約したい!そんな願いを叶えてくれるのが「格安SIM」です。しかし、初めて利用する方にとっては、選び方や注意点がわからず戸惑うことも多いでしょう。この記事では、格安SIM初心者の方でも失敗しない選び方のポイントを5つ紹介します。
なぜ格安SIMを選ぶべきか
格安SIMとは、大手携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)以外の通信会社が提供する、比較的安価な料金プランのSIMカードのことです。
SIMカードって何?
Subscriber Identity Moduleの略で、携帯電話の契約者情報を記録した小さなICカードです。スマートフォンに挿入して使用します。
格安SIMを選ぶ最大の理由は、何と言っても月々の通信料金の節約です。大手キャリアと比べて、以下のようなメリットがあります:
- 月額料金が安い: 同じデータ容量でも、大手キャリアの半額以下になることも。
- 契約の縛りが少ない: 多くの格安SIMは、短期間の契約や解約金なしのプランを提供。
- 自分に合わせたプラン選択: データ通信量や通話時間など、自分の使用状況に合わせて細かくプランを選べる。
では、失敗しない格安SIM選びのポイントを見ていきましょう。
ポイント1:通信速度を確認
格安SIMを選ぶ際、最も気になるのが通信速度ではないでしょうか。大手キャリアと比べて遅いというイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。通信速度は、以下の要因によって変わってきます:
- 使用している回線(ドコモ系、au系、ソフトバンク系)
- 時間帯(混雑時は遅くなる傾向がある)
- 場所(都市部と地方では差がある)
多くの格安SIM会社は、自社のウェブサイトで平均速度を公開しています。また、みんなのネット回線速度などの外部の速度測定サイトでユーザーの実測値を確認することもできます。以下は、主要な格安SIM会社の平均速度の例です(2024年11月時点):
格安SIM会社 | 平均下り速度 | 平均上り速度 |
---|---|---|
Y!Mobile | 83.02Mbps | 14.86Mbps |
IIJmio(みおふぉん) | 52.33Mbps | 10.81Mbps |
Nuroモバイル | 36.65Mbps | 12.2Mbps |
イオンモバイル | 32.08Mbps | 4.22Mbps |
Mbpsって何?
Megabits per secondの略で、1秒間に何メガビットのデータを転送できるかを表す単位です。数字が大きいほど速いです。
通信速度ごとにどんなことができるの?
通信速度ごとにできることの一例は以下の通りです:
- 128kbps-1Mbps: LINEなどのメッセージアプリやSNSでのテキストベースのやりとりが可能です。
- 1-3Mbps: Webサイトの閲覧や標準画質の動画視聴、音楽ストリーミングが可能になります。
- 3-10Mbps: HD動画の視聴やWeb会議が快適に行えます。
- 10-30Mbps: 4K動画の視聴やオンラインゲームのプレイが可能になります。
- 30Mbps以上: 複数デバイスでの同時利用や、FPSなど高速な反応が求められるオンラインゲームが快適にプレイできます。
ただし、これらは一般的な目安であり、実際の体験は使用するデバイス、同時接続数、ネットワークの混雑状況などによって変わる可能性があります。また、オンラインゲームなどでは通信速度だけでなく、Ping値(応答速度)も重要な要素となります。
ただし、これはあくまで平均値です。実際の使用感は、自分の生活スタイルや使用場所によって変わってきます。可能であれば、知人の使用レビューを聞いたり、トライアルプランを利用したりして、実際の使用感を確かめるのがおすすめです。
ポイント2:月額料金を比較
格安SIMの最大の魅力は、何と言っても月額料金の安さです。しかし、単純に月額料金だけを見て判断するのは危険です。以下の点に注意して比較しましょう:
- 基本料金: 月々の基本使用料
- 通信料: データ通信量に応じた料金
- 通話料: 音声通話を利用する場合の料金
- その他の費用: SMS利用料、ユニバーサルサービス料など
また、初期費用(事務手数料、SIMカード発行手数料など)も忘れずにチェックしましょう。
例えば、エキサイトモバイルでは新規契約事務手数料が3,300円、SIMカード発行手数料が433円かかります。
もう一つの注意点として、キャンペーン価格に惑わされないことです。期間限定の割引が終了した後の料金もしっかり確認しましょう。
スマートフォンの契約を検討する際、音声通話SIMとデータSIMのどちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。この記事では、両者の違いや特徴、メリット・デメリットを詳しく解説し、あなたに最適なSIMを選ぶためのポイントをお伝えします。
音声通話SIMとデータSIMの基本的な違い
格安SIMには、大きく分けて音声通話SIMとデータSIMの2種類のプランが存在します。一般的に、データSIMの方が音声通話SIMよりも月額料金が安くなります。まずは、音声通話SIMとデータSIMの基本的な違いを表で比較してみましょう。
機能 | 音声通話SIM | データSIM |
---|---|---|
データ通信 | ○ | ○ |
音声通話 | ○ | × |
SMS | ○ | △(オプション) |
緊急通報(110番など) | ○ | × |
電話番号の割り当て | ○ | × |
音声通話SIMは従来の携帯電話と同様の機能を持ち、データSIMはインターネット接続に特化したSIMです。
音声通話SIMのメリット・デメリット
データSIMのメリット・デメリット
データSIMでも通話する方法
データSIMでも、以下の方法で通話が可能です:
- LINEやSkypeなどのIP電話アプリを利用
- 050番号を取得して IP電話サービスを利用
ただし、これらはインターネット経由の通話となるため、通信環境によっては品質が安定しない場合があります。
ポイント3:通信容量を見極める
自分に必要な通信容量を正確に把握することは、無駄な出費を抑えるために重要です。以下の手順で、適切な通信容量を見極めましょう:
- 現在の使用量を確認する
- スマートフォンの設定画面で、月々のデータ使用量を確認できます。
- 主な使用目的を把握する
- SNS、動画視聴、音楽ストリーミングなど、何に多くのデータを使っているか考えます。
- Wi-Fi環境を考慮する
- 自宅や職場でWi-Fiを使える環境なら、外出先での使用量だけを考えれば良いでしょう。
一般的な使用目的別の月間データ使用量の目安は以下の通りです:
- 軽度の利用 (主にメール、SNS閲覧): 1-3GB
- 中度の利用 (SNS投稿、地図アプリ、短い動画視聴): 5-10GB
- 重度の利用 (長時間の動画視聴、オンラインゲーム): 20GB以上
多くの格安SIMでは、月の途中でもプラン変更が可能です。最初は控えめな容量で始め、足りなければ増やすという方法もあります。
ポイント4:サポート体制をチェック
格安SIMは、大手キャリアと比べてサポート体制が弱いというイメージがあります。しかし、会社によってサポート内容は大きく異なります。以下の点をチェックしましょう:
- サポート方法
- 電話、メール、チャット、店舗対応など
- 対応時間
- 24時間対応か、営業時間内のみか
- 実店舗の有無
- 直接相談できる店舗があるか
- コミュニティサポート
- ユーザー同士が情報交換できる場があるか
サポート体制の充実度は以下のように分類できます:
- 充実: 24時間電話サポート、店舗あり
- 標準: 営業時間内の電話サポート、メールサポート
- 最小限: メールサポートのみ
自分のスキルレベルや不安点を考慮して、適切なサポート体制のある会社を選びましょう。
ポイント5:契約期間と解約金に注意
格安SIMは、大手キャリアと比べて契約の縛りが少ないのが特徴です。しかし、会社によっては最低利用期間や解約金が設定されている場合もあります。以下の点に注意しましょう:
- 最低利用期間
- 契約後、一定期間は解約できない場合がある
- 解約金
- 最低利用期間内に解約する場合にかかる費用
- 契約更新
- 自動更新される場合、更新月以外の解約で違約金が発生することも
以下は、主要な格安SIM会社の契約条件例です:
格安SIM会社 | 最低利用期間 | 解約金 | 契約更新 |
---|---|---|---|
楽天モバイル(Rakuten 最強プラン) | なし | なし ※1年以内に回線契約を解約し、かつサービスの利用実態がない場合は、解約事務手数料として980円(税込1,078円)が請求される場合があります | なし |
エキサイトモバイル | なし | なし | なし |
IIJ mio | 課金開始日を含む月の末日まで | 月額料金の満額 | なし |
長期的な利用を考えている場合は、契約条件の緩い会社を選ぶのがおすすめです。短期的な利用や試用目的なら、最低利用期間のない会社を選びましょう。
まとめ:自分に合った格安SIMの選び方
以上、格安SIM選びの5つのポイントを紹介しました。最後に、自分に合った格安SIMを選ぶためのステップをまとめます:
- 使用目的を明確にする
- 主にデータ通信か、通話もよく使うか
- どのくらいの通信容量が必要か
- 予算を決める
- 月々いくらまでなら許容できるか
- 重視するポイントを決める
- 通信速度、料金、サポート、契約の自由度など
- 複数の会社を比較する
- 上記のポイントを基に、2-3社に絞り込む
- レビューや評判を確認する
- 実際のユーザーの声を参考にする
- 可能ならトライアルを利用する
- 実際に使ってみて、自分に合うか確認する
格安SIMは、使い方次第で大きな節約につながります。この記事で紹介したポイントを参考に、自分のライフスタイルに合った最適な格安SIMを見つけてください。賢く選んで、快適なスマートフォンライフを楽しみましょう!